ダイヤモンド蒸留所は、300年近い歴史を持つデメララ・ディスティラーズ・リミテッド（DDL）に所在します。1780年当時、ガイアナでは約300の蒸留所がそれぞれのロゴを掲げてラム酒を製造していましたが、1942年には9つの蒸留所しか残らなくなり、何度かの合併を経て、1983年にはDDLという1つの蒸留所だけが残りました。 現在も稼働しているダイヤモンド蒸留所に蒸留器の一部が移管され、さながら蒸留器の博物館であり、9種類の異なるタイプの蒸留器でさまざまな風味のスピリッツを生産しています。

このダイヤモンドの樽は、1890年頃から稼働しているヴェルサイユ・シングル・ウッド・ポットスチルから蒸留されたものです。地元の広葉樹グリーンハートから作られたこのポットスチルは、閉鎖されたエンモア蒸留所とウィットヴルグ蒸留所で稼働していたものですが、現在はダイヤモンド蒸留所に移設されています。この蒸留器で造られた酒はオーク樽で熟成させると、フルーティーな香りと丸みのあるバニラ風味の味わいを生み出します。

【テイスティングノート】
香り：なめらかなハーブ、ドライフルーツ、青リンゴ、ミントの清涼感、ナッツ、ハニーシロップ、ウッド、カルダモン、プラスチック、スパイス。
味わい：丸みがあります。柑橘類、バナナなどの熟したフルーツ、ハニーシロップ、ナッツ、ウッド、ハーブ、ミント、マットな後味、カルダモン、スパイスの風味。
フィニッシュ：ミディアム。マンゴー、パイナップル、柑橘類、熟したバナナ、甘くて塩気のある砂糖漬けフルーツ、ハニーシロップ、ナッツ、ウッド、リコリス、ミントの清涼感、カルダモン、スパイス。
【コメント】
甘いハーブの香りとなめらかなフルーティーさが合わさり飲みやすくなっています。ハニーシロップと熟したフルーツの甘さ、そして最後にミントとウッディな香りが残ります。

[Comment by WHISKY AGE]